りかるどの憂鬱

ただの雑記的メモ

雨月夜一

瞳に映る全ての者は空蝉に
もののけ供が人を喰らう
その皮をまるで衣のやうに纏い
あたかも人のやうにこの町を歩く
奴等の瞳は薄暗く
裏切りを繰り返す
烏が真白な古の時代
生きる術を知らぬ現代の私はおもい馳せる
あれはいつだったのか
まるで昨日のやうにも感じる
 
 

雨の午後
祖母の形見の水晶の数珠を握り締め
一心不乱に観音様に手を合わせる
何かを求め
そして新たな知識を得る
神に願ってはいけない...
そぅ、いつもそうしてきたように
祈っていても
自己の中にある私自身に問いかける
静かで…邪魔をされないひととき